「箱根駅伝2024」プロジェクトに暗雲。立教大はコロナ対策をどうしたか (3ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Sato Shun

── トラックが使用できないとなると、外を走ることになりますよね。

「そうですね。自主練習をする際は、周囲に気を遣いながら、集団ではなくひとりで走るように指示しています。すれ違うだけで嫌がる人もいますし、できるだけ人の少ない時間帯、場所を選んで走るように徹底してもらっています。周囲の目が厳しい時なので、ちょっとしたことでも何か言われてしまう可能性がありますし......そうなると個人練習さえもやりづらくなりますから」

── 練習するうえで工夫していることはありますか。

「距離走ができる場所があるんですが、ひとりひとり行く時間をずらして、走る時はもちろんひとりで走る。終わったら、それぞれが順に寮に帰っていく。それは僕が言ったわけではなく、選手たちが自主的に"蜜"にならないように考えました」

 合同練習ができないため、練習の消化率や、どのくらいレベルが上がってきたのかもわからない。そうなると個々のモチベーションを維持することが難しくなり、競争意識も上がらない。そこで新たな取り組みを始めたという。

── 部の活動が停止になり、何か新しいことをスタートしたのですか。

「特別なことではないのですが、キャプテンから『みんなの意識を下げないように、全員の練習メニューを共有しよう』ということで、任意解散の翌日からLINEのnoteを始めました。各選手が毎日の練習メニューを書き込むことで、誰がどのような練習をしているのかがわかる。

 僕も参加して"今日は朝20キロジョグ、午後15キロジョグ、今日はキツかった"といった感じで書いています。これを見ることで、自分の状態や他選手の状況を確認できるし、刺激になる。これは今後も継続していきたいですね」

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