東海大・両角監督が青学大の走りを改めて警戒。新しい取り組みに着手 (3ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Sato Shun

 東海大はすでに新しい取り組みを始めている。よりスピードを強化するために短距離のトレーニングメニューを導入し、速く走るための体の動き方などを学んでいる。新たなトレーニングを進めることでトラックシーズン、そして駅伝シーズンで選手の走りに変化が生まれてくるかもしれない。箱根奪還の動きは、もう始まっているのだ。

 この高根沢ハーフの少し前、1月7日からチームは新体制になった。塩澤稀夕(3年)がキャプテンになり、名取が副キャプテンになった。東海大のキャプテンでは3年時から副キャプテンの役職に就き、1年かけて準備をする。正式決定は、現在の3年生からの推挙があって、それを監督、コーチ陣が承認するという形になる。前回は館澤亨次と西川雄一朗で票が割れたが、今回は塩澤ですんなりまとまった。

 塩澤はキャプテンという職について、こう語る。

「自分は語るタイプではないですし、西川さんほどストイックでもないので、東洋大の相澤(晃)さんのように走りで引っ張れるキャプテンに。絶対的なエースとなってチームを引っ張りたい。そこに名取や米田、西田(壮志)、鈴木(雄太)が負けじとついてきてくれると、チーム力はグッと上がるはず。黄金世代とは違う自分たちのカラーを出していければいいかなと思います」

 一見、塩澤はまじめだが、じつは性格は明るく、ノリもいい。ミーティングでの発言もしっかりしており、チームをしっかりまとめていくだろう。

 館澤は新キャプテンの塩澤に「ひとりで背負うな」とアドバイスしたという。

「塩澤には期待しているし、頑張ってもらいたい。でも、キャプテンってなにもしなくてもプレッシャーを感じるので、あまりひとりで詰め込んでほしくない。自分はキャプテンとしてたいしたことができなかったけど、西川をはじめとした周りの支えがあってやれたので、塩澤も名取や西田らに頼っていいと思う。キャプテンがひとりでどうこうするのじゃなくて、今年のようにチーム全員でやってほしいですね」

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