2020.01.01

箱根連覇へ「主力隠し」に見る東海大の
自信。当日変更の選手はこうだ

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Kyodo News

 今回、6区にエントリーされた羽田は上尾ハーフで63分34秒(部内6位)、その前の高島平ロードレース(20キロ)で60分56秒(全体2位/部内1位)の記録を出している。タイプ的にも中島に似ており、そのままいく可能性はある。

 その一方で、「経験がプラスになることを期待している」と両角監督が言うように、山の経験も重要になる。補欠メンバーのなかで山を知るのは、館澤と松尾だ。ともに山上りの5区を走り、苦い経験を持つふたりだが、松尾は下りのタイプではない。だが、館澤は可能性がゼロではない。

 前回の箱根で、故障上がりの中島が走れたのは、下りだったからだ。平地を走ると痛みが出るが、下りでは走行フォームが異なるのでそれほど痛みは出ない場合がある。館澤は今シーズン、故障で長期離脱しており、駅伝を走っていない。平地に不安があるなら、あえて下りの6区で起用する可能性は十分に考えられる。

 そしてもうひとり、"秘密兵器"になり得る存在が竹村だ。西田のあとを継ぐ山上り候補だが、下りにも耐えられる強い脚力を持つ。この6区は復路の明暗を分ける重要区間だけに、誰を起用してくるのか非常に楽しみだ。

 今回の補欠メンバーは、他大学なら主要区間を走れる実力者ばかり。このなかから誰をどこに置くのか、周囲をあっと驚かせるような「大胆かつ緻密な区間配置」が見られそうだ。

 東海大の必勝プランは、往路で3位以内に入り、復路で逆転である。区間エントリーのメンバーを見ると、その狙いどおりのメンバーになっている。両角監督は言う。

「1区から3区でうまく流れに乗っていきたいなと思います。そこから少しずつ全体の動きが少なくなってくるので、それでしっかりと上位をうかがえる位置で初日を終えたいなと思っています」

 5区を終えた時点でトップと何秒差なら逆転可能かと聞くと、両角監督は落ち着いた表情で「70秒以内ですね」と即答した。

 前回の箱根で初優勝した時、5区終了時点でトップの東洋大とは1分14秒差だった。今回もほぼ同じぐらいのタイム差ならいけるという考えだが、単純に前回のタイム差は比較できない。