2019.12.31

箱根駅伝の区間エントリーからレース展開と各大学の思惑を予想した

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

 また駒澤大も、ユニバーシアードのハーフマラソンで2位になっている中村大聖(4年)を1区にエントリーしたのは、往路を確実に行きたいからだろう。1区が1位と秒差でつなぎ、2区の山下一貴(4年)が淡々とした走りで目標通りに1時間07分30秒くらいで走れば、もし東洋大の相澤が、1時間6分台で走っても1分ほどのアドバンテージを与えるだけで乗り切れる。

 3区には大坪桂一郎(4年)がエントリーしているが、控えの小林歩(3年)か、小島海斗(3年)が起用される可能性が高い。小林は11月の上尾ハーフで1時間02分25秒の自己新を出していて、小島も前回7区を走り、区間4位の成績を残している。4区は注目の選手である田澤廉(1年)を入れて勝負区間にし、ジャンプアップを狙ってくるだろう。5区と6区には、前回も区間5位と6位で走っている伊東颯汰(3年)と中村大成(4年)をエントリーしている。

 復路も小林か小島のどちらかと、今季は5000mと1万mで自己新を出し、11月の上尾ハーフでも1時間03分07秒の自己新を出している石川拓慎(2年)がいる。このメンバーを、今は1年生がエントリーされている7区と10区に使えるだけに、往路がうまく流れれば、上位争いができる布陣になっている。

 青学大は1区に宮坂大器、2区に岸本大紀の1年生2名をエントリーして、主軸の吉田圭太(3年)と吉田祐也(4年)を控えに回している。ただ、その中でも2区の岸本は出雲駅伝で、2区を区間1位で走り、全日本も2区を区間5位と好調で、11月には1万mで28分23秒33の自己新を出しているだけに、信頼の起用だろう。5区は前回8区で区間2位の飯田貴之(2年)で、6区は1500mで実績を出している初出場の谷野航平(4年)だが、原晋監督はしっかり準備をさせてきた上での自信を持った起用のはずだ。

 様子見のエントリーだった1区は、出雲、全日本で1区を走っている湯原慶吾(2年)の起用が順当で、4区には吉田圭太を起用し、ともにハーフマラソンで1時間1分台の記録を持っている3区の鈴木塁人(4年)とふたりで上位進出をもくろんでいる。優勝争いを睨めば、終盤の9区と10区をどうしてくるかが見どころだ。

 それに対して優勝候補筆頭の東海大は、主力の阪口竜平(4年)と館澤亨次(4年)、さらには全日本では最長区間の8区で区間2位の走りをして優勝テープを切った名取燎太(3年)を控えに回す余裕のエントリーできた。