2019.11.22

箱根連覇を目指す東海大に衝撃!
あの優勝メンバーにいったい何が…?

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by MATSUO.K/AFLO SPORT,Sato Shun

 しかし、中島にいったい何が起きていたのだろうか。故障か、それとも……。その問いに対して、中島はこう返した。

「ケガとかじゃないです。でも、なんですかね……まあ、今日は疲れました」

 不調の原因については、口をつぐんだ。

 あくまで推察だが、走ることに気持ちとモチベーションを失っていたのは、仙台国際ハーフでの中島の言葉からもわかる。それまで中島にとって最大の目標であり、モチベーションとなっていたのは、箱根駅伝で優勝することだった。それを成し遂げてしまった以上、箱根2連覇や、6区の区間記録を更新するという目標があっても、再び箱根に向けて気持ちとモチベーションを高めていくことが難しくなってしまったのかもしれない。いわゆる「燃え尽き症候群」というやつだ。

 不調の原因が何であれ、57分台を出して小野田勇次(青学大→トヨタ紡織)の区間記録を破るのが目標じゃなかったのかと言いたいところだったが、上尾ハーフでのタイムはその声を封じ込めてしまうぐらい厳しいものだった。

「箱根は……ようやく今からやっていこうかなと思っている感じで、(来年の)1月3日を考える余裕はないです。東海を卒業してからも競技は続けていくので、そのことを見据えて練習を再開したという感じのほうが大きいかな。箱根(に向けて)の合宿も考えていないですし、走りたいとかもないです。僕の代わりなんていっぱいいる。58分台であれば、ウチの選手なら十分にいけると思うので、ほかの選手や、今回ここでいい記録を出した松崎(咲人/1年)や市村(朋樹/2年)に頑張ってほしいですね」

 そう言うと、中島はみんなが待つ待機所へと去っていった。

 今回の箱根は、4年連続の6区で区間新、区間賞を獲る走りを期待していたし、中島ならできるだろうと思っていた。だが、もう合宿には行かないという。東海大の選手であれば、それが何を意味するのか、容易に理解できるだろう。いま中島はそういう状況にる。