箱根予選会で立教大に強豪校の壁。それでも監督の強化策に成果はある (5ページ目)

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Sato Shun

 レース後の報告会で、上野監督は予選会に至るまでのサポートや応援に感謝し、深々と頭を下げると、OBOGや関係者から"期待"を含む大きな拍手が起こった。

 この日、筑波大が26年ぶりの箱根駅伝出場を果たした。弘山勉監督が筑波大の監督に就任したのが20154月。それから4年で箱根駅伝出場を果たしたことになる。予選会前は43校中、1万mの持ちタイム上位10人の合計タイムの順位が20位で予選会突破のボーダーライン上にもほとんど名前が挙がらなかった。しかし、いざ蓋を開けてみると6位という好成績で予選を突破したのだ。筑波大とはスタートのベースが異なるが、2024年に箱根駅伝本選出場を目標とする立教大には励みになったはずだ。

 箱根予選会というひとつの節目となる大会は終わった。4年生は引退となり、その場で幹部交代が発表された。主将は増井大介(3年)になり、新しい体制になったが、上野監督の挑戦はこれからも続いていく。

  『箱根奪取 東海大・スピード世代 結実のとき』

【発売日】2019年10月4日

【発行】集英社

【定価】1,300円(本体)+税

【内容】2019年1月3日──。 往路2位から復路8区の大逆転劇で みごと箱根駅伝初優勝を飾った東海大学。 その“栄光”にいたる道程にあった苦難や葛藤、 当日のレース模様などを 監督、コーチ、選手たちの証言を交えて 鮮やかに描き出す。

そして、「黄金世代」と呼ばれて輝きを放ってきた 現4年生たちが迎える学生最後のシーズン。彼らはどのような決意で箱根連覇に挑むのか。 出雲・全日本も含む3冠獲得を目指し、東海大学の「黄金世代」が駅伝シーズンに向け、再び走り出す 。

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