朝原宣治が9秒台トリオに期待。
「リレーで金メダルのチャンス」

  • 佐久間秀実●取材・文 text by Sakuma Hidemi
  • 谷本結利●撮影 photo by Tanimoto yuuri

 第3走の桐生選手は、オリンピックや世界陸上などでも世界のトップレベルで第3走を担ってきました。安定した実績があるので、初めてメンバーに入るサニブラウン選手にもスピードを落とさずバトンをつなげられると思います。そして第4走のサニブラウン選手は、バトンがスムーズに渡れば、計り知れない加速力で、強豪国のアンカーとの競り合いにも負けない実力があります。彼がメンバーに入り、どのような相乗効果をもたらすのか楽しみです」

――あらためて、すごく期待感のあるメンバーですね。

「他にも力のある選手がいますから、誰が出てもいいレースができると思います。今回の世界陸上は東京五輪の"前哨戦"で、先ほども話したようにリレーではアメリカとイギリスとの力関係を図ることができます。日本が金メダルを獲得するチャンスも十分にありますし、その瞬間を見逃さないよう、僕も注目して見守りたいと思います」

■プロフィール 朝原宣治(あさはら・のぶはる)
1972年6月21日、兵庫県生まれ。1996年アトランタ五輪100mで日本人選手として28年ぶりに準決勝に進出。2008年北京五輪4×100mリレーで銀メダルを獲得するなど、4大会連続で五輪に出場。2008年9月に引退を表明し、現在は兵庫県西宮市を拠点とした陸上クラブ「NOBY T&F CLUB」の主宰を務める。

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