2019.08.26

東海大の新星・飯澤千翔。トラックに続き
駅伝でも衝撃の走りを見せるか

  • 佐藤俊●文 text by Sato Shun
  • photo by Kai Keijiro

 1500mは東海大のカラーであり、強化の軸でもある。館澤のあとを継いで、飯澤がその中心になっていくだろう。ただ秋からは駅伝に勝つというチームの目標がある。館澤は1500mで勝ち、出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝でも結果を出してきた。はたして飯澤は……

「前に館澤さんに『1500mに専念したほうがいいですか』って聞いたんですよ。長い距離を走っても1500mが遅くなることはないということなのですが、自分でも1500mだけっていうことにはならないと思います。長い距離に対して苦手意識はないですが、5000mはインターハイと国体しか出ていなくて、1万mは高2の時以来走っていません。たぶん5000mは13分台が出せると思うけど、1万mはやってみないとわからないですね。ただ、楽しみな部分はあります」

 まだ長距離の適性や耐性がわらないので、箱根駅伝は微妙だ。だが、飯澤の走力とコース適性を考えれば、出雲駅伝は大いに期待できる。全日本大学駅伝も距離の短い前半区間であれば十分に出走可能だろう。

「出雲と全日本は確実に出たいと思っています。箱根は、距離に対してどのくらい対応できるのか、やってみないと何とも言えないですね。でも、今の4年生が抜けたら出ないといけない状況になってくると思うので、ちゃんと準備していかないといけないかなって思っています」

 出雲駅伝の前に、9月には全日本インカレがある。関東インカレに続いて2冠を達成するチャンスだ。

「アメリカ合宿では、みんなは箱根に向けて距離を踏むことが中心になると思うんですけど、僕はまだそこじゃなくて、全カレ(全日本インカレ)に向けてスピード強化とウエイト中心ですね。阪口さんに『スパイク持ってこいよ』と言われているので、一緒に走ると思います。アメリカではガチで練習してきます」

 恵まれた体と強気な性格、そして高い競技力は、間違いなく将来の陸上界を背負って立つ逸材だ。黄金世代以降、1年生で駅伝を走ったのは、2年前の全日本2区を走った塩澤稀夕(きせき)だけだ。飯澤にはそれ以来の期待がかかるが、まずは全日本インカレでしっかりと結果を出し、秋の駅伝メンバーに入ることだ。1500mでのデビューが衝撃的だっただけに、駅伝でもアッと驚くような走りを見せてくれるに違いない。

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