波乱の100mを制した桐生祥秀。
タイトル獲得は大きな意味がある

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 新華社/アフロ●写真 photo by Xinhua/AFLO

 14年以降、日本選手権でも優勝できてない桐生にとって、日の丸をつけた代表でのタイトル獲得は大きな意味を持つ。本人も「タイトルを取れたというのはでかいですね。今年からランキング制になって、ポイントレースになっているので、ここで大きく稼げたのは重要」と話す。

 だが、それだけではなく、今後の国際大会での評価も変わってくる。近年は、アジアの男子100mのレベルが上がってきて世界でも評価されてきているだけに、アジアチャンピオンという肩書があれば評価も上がり、ダイヤモンドリーグなどのレベルの高い試合に出られる可能性もあがってくる。

 桐生個人としてもうれしい優勝だったのは間違いないが、今後の東京五輪、それ以降を見据えたうえで、世界的に大きな一歩を踏み出したと言えるだろう。

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