2019.01.18

東海大・両角監督が語る「新シーズン
強化計画と箱根連覇のキーマン」

  • 佐藤俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

―― 館澤選手は今年も1500mをやりつつ、箱根を走るスタンスは変わらない?

「そうですね。ここ2年間、館澤は1500mをやりながら、箱根も走るというスタイルで非常に安定して走れています。区間賞こそないですが、昨年と今回の箱根で本当にいい流れをつくってくれましたからね。1500mと箱根を両立するやり方を自分のなかでも把握しつつあるようですし、本人が1500mを走ることが箱根にプラスになっていると考えています。レースで思い切り突っ込んでいけるのは、そうしたことが自信になっていると思うので、今年も変わらないと思います」

 館澤らは1月末にアメリカに向けて出発し、合宿を行なう。一昨年から東海大はアメリカ合宿を行ない、昨年は館澤のほかに關颯人(せき・はやと)、鬼塚翔太、阪口竜平(すべて3年)が参加。その背景には、大迫傑(すぐる)の成功例があるからだろう。アフリカ勢とは異なる取り組みで世界を制しようとするアメリカ式トレーニングを学びたいと思う選手は多い。

―― アメリカ合宿ですが、この意図はどこにあるのでしょうか。

「たとえば、館澤は世界を目指したいと言っているので、そこに近づくためには、アメリカのやり方を理解することを含め、世界の空気を感じることが大事だと思っています。館澤が(今年)1戦目に出場予定のレースには、リオ五輪1500mで金メダルを獲ったマシュー・セントロウィッツが出場するので、そういうところで一緒に走ることが今後、世界で活躍するためには重要だと思うんですよ。あと、この時期(1~3月)、日本はハーフの大会が中心なので、それは彼にとってキツイ。そういう事情もあります」

―― アメリカでの経験が今後、大迫選手のようになるきっかけになれば......という感じですか。

「大迫のレベルにいくのは簡単じゃないです。実際、遠藤日向(住友電工)、松枝博輝(富士通)もアメリカで合宿をしていますが、まだ結果を出していません。やはり、アメリカと日本では考え方の違いがあるので、それを受け入れられる力があるかどうか......。大迫の場合は、相当の覚悟を持ってアメリカに行ったわけです。日清食品をやめていますからね。遠藤たちが所属先をやめていないから成功していないということではないのですが、やはり相当な覚悟がないと難しいと思います。学生の場合は、企業スポーツの選手と異なりますが、国内だけではなく海外での経験が、成長するためには必要だと思っています」