2018.11.27

東海大、悲願の箱根優勝へ調子は上々。
最大の弱点ピーキングにもメス

  • 佐藤俊●文・写真 text&photo by Sato Shun

 東は昨年、膝を手術し 、喘息(ぜんそく)の治療もするなど故障や病気に苦しみ、CかDチームでくすぶっていた。だが、ようやく夏以降、走れる力が戻り、両角監督からは「下からの突き上げは自分だけじゃなく、チームにもいい影響を与える」と言われたという。

「両角監督の言葉もそうですが、あと自分は教育実習に行ったんですが、そこで生徒からも『箱根で走ってください』と言われて、それが自分の力になりました。そのおかげで箱根につながるレースができたかなと思います」

 東が狙うのは、箱根5区だ。今シーズンは序盤から西田が5区宣言をし、3月の学生ハーフで3位、全日本大学駅伝では4区デビューを果たし、区間3位で走るなど一歩リードした状態だ。だが、東の台頭で、西田もうかうかしていられなくなった。

「自分は世羅高校時代に山とかを走っていましたし、チームは違うんですが柏原(竜二・東洋大出身)さんに憧れて、山を走りたくて東海大に来たんです。ここまできたらタイムうんぬんよりも調子と適性になってくるんで、そこを意識してやって5区を走りたいと思っています」

 最後の箱根ゆえに「走りたい」という強烈な思いが体全体から発散されている。うまくピーキングを合わせることができれば、西田の強力なライバルになりそうだ。

 西出コーチが言う。

「東と小松が序盤から積極的に行ってくれたんですが、とくに今までずっと隠れていた存在の東が先頭集団でレースをしてくれたのは大きいですね。彼はアップ&ダウンも強いですし、この先、しっかりと練習し、調子を上げていくと面白い存在になります。今まで4年生は湊谷、三上、湯澤の3人しかいない感じだったので、そこに東が入ってくれたのは4年生の踏ん張りになり、チームとしてプラスになってくると思います」

 チームは、長いトンネルを脱しつつある。