駒大が予選で見せた強さの片鱗。箱根の優勝争いに加わる可能性は高い (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Nakanishi Yusuke/AFLO SPORT

 一方、残りの8人は最初の5kmを14分56~57秒で入り、15kmは45分10秒弱で通過。ひとりペースが落ちたが、7人が20kmを1時間00分弱で通過。前から少し落ちてきた加藤を抜いた中村が1時間03分10秒で17位になったほか、チーム9番目の堀合までが1時間03分10秒台でゴールした。10番目の神戸駿介(2年)は1時間03分22秒で、チーム記録対象外の11番手の白頭徹也(4年)も1時間03分30秒で33位、チーム最下位での小原拓未が1時間03分57秒で全体60位という強さを見せた。

 上位10名の合計記録は、10時間29分58秒で2位の順大に7分差をつける圧勝。昨年までの20kmのレースと比較すると、片西の20km通過は、日本人1位の塩尻に30秒差をつけられたとはいえ、2年前の大会で、神奈川大の鈴木健吾が日本人トップでゴールしたときに出した58分43秒と同じだった。

 昨年までと同じ20kmで駒大の今大会のタイムを計算すると、その合計タイムは9時間58分18秒となり、09年に駒大が出していたこれまでの予選会最高記録の10時間03分39秒を大幅に上回るレベルの高さとなる。

「トップで通過をしなければいけないと思っていたので、予定通りです。結構みんないい練習が積めていたので、それが自信に変わったんじゃないですかね。前回の箱根が12位に終わった後は若いチームだったこともあって、なかなか成長してこなかったですが、去年いろんな経験をした3年生が4年になってからは、下級生たちを背中で引っ張るようになって、それにみんながついていった感じです。

 合宿でもポイント練習(のレベル)をAからCくらいまで設定しても、みんなが『Aでやらなければダメだ』という気持ちでやっていました。実際に予選会の登録メンバー14人を選ぶのも大変だったし、レースを走る12人にするのも大変なくらい切磋琢磨していました。今回外れたふたりを出しても1時間03分台で走れていたと思います」(大八木監督)

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