東海大、新シーズンは箱根駅伝を含めて「長距離5冠」を獲りにいく (5ページ目)

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

 小野田は1時間06分00で96位、中島は1時間06分04秒で103位だった。結果は今ひとつだが焦る様子はない。今年もマイペースで箱根を目指すという。

「自分は館澤のように1500mを走ってハーフもいけるみたいな才能はない。平地を走りたい気持ちはありますけど、今年もひとつに絞って自分の長所を出していけたらいいかなって思います」

 4月から3年生になる中島、来季の6区も楽しみだ。

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 全員が集まり、両角監督と西出コーチの話を聞き、解散した。

「今日はS、Aチームの選手が少ないなか、しかも箱根に出ている大学が出場しているレースで、西田と小松の2人がひと桁に入れたんでね。まぁ、西田は勝ちたかったと思いますけど内容も悪くなかったですし、チームとしてはまずまずの収穫だったと思います」
 
 両角監督は、表情を崩してそう言った。これで冬の強化はひと段落ついた。すでに主将の湊谷春紀(3年)を中心に新チームがスタートし、2018年シーズンのチーム目標は「学生長距離5冠」に決まった。関東インカレ、全日本インカレ、出雲駅伝、全日本大学駅伝、箱根駅伝の5大会を制覇するということだ。

 キャッチフレーズは昨季の「打倒青山学院!」に代わり、今季は「速さを強さに」となった。箱根駅伝で5位に終わった時、両角監督が「うちのチームには速さはあるけど、強さがない」と述べたが、その言葉をそのまま、キャッチフレーズにした。全選手でそれを意識できれば、5冠達成が見えてくる。 

 果たして、今年はいくつのタイトルを獲れるのだろうか。新チームへの期待が膨らむ───。

◆選手のために。東海大・両角監督が提案する箱根駅伝「3つの改革案」

◆実業団でも2時間6分台。大迫、設楽悠ら「オレ流」と違うMHPS流

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