2018.01.07

敗れた東海大で光った6区・8区は、
次こそ箱根初優勝の布石となるか

  • 佐藤 俊●文・写真 text by Sato Shun  photo by YUTAKA/AFLO SPORT

「最初の順大と日体大はスッと前に追いつくことができたんですが、法政大と拓大は10kmまで、そんなに差が詰まっていなかったんです。でも10kmを過ぎて、傾斜がだんだん緩くなってきたところで差を詰めることができた。そこは夏から脚作りをしてきたことと後半の対策をやってきたおかげかなと思いました」

 負けん気も強い。5000mや1万mなどトラックで結果を出し、注目を集める同期の選手を尻目に中島は「箱根しか注目を浴びるチャンスがない」と、6区1本の走りにすべてを懸けている。箱根駅伝の記者発表会では關颯人(せき はやと/2年)、鬼塚翔太(2年)、阪口竜平(りょうへい/2年)らが大勢の記者に囲まれているのを見て、「来年はこの格差を埋めて逆転してやりますよ」と闘志をむき出しにしていた。

 そして、今回、中島は自らの走りで多くの人の注目を集めた。有言実行だね、と声をかけると、中島は嬉しそうに笑った。

「今回、箱根を走っている選手の多くは出雲や全日本を走っているんですが、僕は箱根1本しかないですからね。1年に1本の大きなレースですので、これに合わせられなくてどうするんだって気持ちでいます。

 正直、調子がいいとか、悪いとか、関係ないですし、箱根で力を発揮できないなら、陸上をやっている意味がない。そのくらいの覚悟で自分はいます。実は当日、宿の枕が合わなくて背中が張って少し嫌な感じだったんですが、1年に1本ですからね。もう走るしかないって思っていきました」

 タイムは昨年の59分56秒から58分36秒と大幅に自己記録を更新し、さらに順位を4つも上げた。単純計算はできないが来シーズン、58分前半もしくは58分を切ってくる可能性もあり、そうなると中島の6区は青学にも負けない強力な区間になる。そういう強みのある区間をいくつ作れるかで箱根初制覇が見えてくる。