箱根駅伝の順天堂大は、オリンピアン塩尻を軸に「適材適所」で上位へ (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by AFLO SPORT

「今回の箱根は、総合力があって復路でもひっくり返せる力を持っているのは青学大と東海大しかないので、神奈川大は往路で勝っておかないと優勝はないと思っています。それはうちの場合も同じで、往路で前にいなければいけない。

 もし神奈川大が前にいれば、全日本の走りを見ると『ちょっときついかな』とは思うけど、ひっくり返せる可能性はあると思います。だから総合優勝の可能性が出てくるとするなら、他校がミスをしたうえで、そういう状況に持ち込めた時ですね」

 長門監督が「普段はおとなしいが、スタートをした途端にスイッチが入ってしまう選手。駅伝では前に人がいると抑えきれないタイプ」と評する塩尻が、十分に持てる力を発揮できる位置でタスキをもらえれば、これまで以上に走れるのは確実。そうなれば、2区終了時点でトップに追いつかなくても、4区の栃木と5区の山田で逆転する可能性は十分に秘めている。

 順大が往路で突っ走り、優勝戦線を混乱に陥(おとしい)れるカギは、1区に起用された選手がどんな走りをするか、その一点にかかっている。

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