2017.12.01

「いつまでも箱根じゃない」。
神野大地、初マラソン直前インタビュー

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun


 神野はそこを勝負の行方を左右する分水嶺だと考えているのだ。

「最後の最後は、自分がどれだけやってきたかの競り合いだと思うんです。やってきたことに自信がない状態でスタートラインに立っても結果がついてこない。『他の人よりも絶対に自分がやってきたんだ』という部分で負けてしまうと勝負に勝てない。だから70kmを走ったり、2.195kmにこだわってやってきました。レースの最後は、"やってきたオーラ"を出して走りたいと思います」
 
 福岡国際マラソンの出場メンバーは、海外招待選手、国内招待選手、国内一般参加の選手を含めて力のある選手が集まった。国内だけに限って言えば、ロンドン世界選手権9位の川内優輝、ボストンマラソン3位の大迫傑、佐々木悟、設楽啓太、佐藤悠基、前田和浩ら強豪選手が集まっている。

――このメンバーを見て、どう思いましたか。

「僕は早い段階で出場を決めていたので、いい選手がいっぱい集まったなぁというのと、自分への注目度が分散するなぁって思いました(笑)。中野さんと話をした時、『今の段階でそういう強い選手と戦えるのは自分にとってプラスになる。勝ったら自信になるし、負けてももっとがんばろうって思えるようになる』って言われたんです。僕もそう思いますね。

いずれMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)でレベルの高い選手と戦って勝たないと東京五輪はないので、ここで相手の走りを知ることができる。それに強い選手に勝ってこそ自分の価値が高まると思うし、結果に対しての価値も生まれてくると思うんです。そういう意味でも自分にとってプラスでしかないです」

 福岡国際で神野の最大の目的は言うまでもなく、このレースを2時間11分以内で走って優勝し、MGC出場権を獲得することだ。そして、もうひとつ狙いがある。高いレベルで競り合うレースを展開し、長距離界を盛り上げていくことである。

――100mやリレーで盛り上がる短距離界に負けていられない!?