予選会4位も「伸びしろ」あり。山梨学院大が箱根駅伝ダークホースに (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by MATSUO.K/AFLO SPORT

「個人としてはもう少し走れたのではないかと思いますが、60分を切れればというくらいの設定だったので、しっかり仕上がってきていると思います。永戸と15kmの手前くらいからいこうと話していたので前に出てみたんですが、うまい感じで使われて、前にも追いつけなかったので一度下がりました。そこでガーッといき切れなかったのは詰めの甘さ。自分の中のスピード感と体力はまだまだだなと感じました。それでもラスト2kmくらいからは80mほど先行されていた永戸を捉えるような伸びのある走りができたので、そのあたりには故障中のウエイトトレーニングの成果も出ていると思う」(上田健太)

 上田監督も、主力選手たちの走りを次のように評価する。

「主力のひとりだった4年の河村が最後は酸欠になったみたいで、1時間01分30秒かかったのは誤算でしたが、彼と一緒にいかせた久保は最初の10kmを30分22秒でいって後半は30分に上げるという設定通りの走りをしてくれたのは収穫です。その後ろの集団で走っていた選手たちも練習では久保と同じレベルのグループでやっているので、自分たちの結果は1時間1分前後とよくなくても、久保がキッチリ走っているのを見て『自分たちもいけるはずだ』というのをつかんだと思います。それに永戸も一時は健太の前を走っていた。健太の背中を追いかけながらやってきましたが、追いついているなという頼もしさを感じます」

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