【東海大・駅伝戦記】予選会で好走も「ここは自分たちの舞台ではない」 (3ページ目)

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun  photo by Yutaka/AFLO SPORT


 その言葉通り、小松は冷静なレース展開で後半にトップに上がり、しっかりと1位(29分40秒69)でフィニッシュ。雨に濡れ、頭から水を滴らせながら快心の表情を見せた。

「ここまでいい準備ができていたので、郡司とワンツーを狙っていこうと話をしていました。9位まで本選に行けるんですが、守りに入らず、1位を狙う積極的なレースができましたし、東海大の1組目として、いいスタートが切れたと思います」

 小松がトップで駆け抜け、勢いをつけた。これで後続の選手にいい流れのままバトンを渡すことができた。

 7位(29分48秒88)に入った郡司は「靴ヒモが解けてしまって......」と苦笑した。

「踏まれたのか、よくわからないんですけど途中でヒモが解けて、靴がパカパカした状態で走っていました。最初のレースでつまずくわけにはいかないので無事に走り終えて、最低限の仕事はできかなと思います」

 郡司は脱いだスパイクシューズを手に持ち、ホッとした表情を見せた。

 メーンスタンドの前には選手のラップ、さらに大学の順位を知らせる電光掲示板が置かれている。1組目が終わった時点の総合順位が流れ始めた。

 1位:神奈川大学、2位:東海大学、3位:法政大学......。1組目の結果と2組以降のメンバー構成を見てみると、どうやら神奈川大と1位通過を争うことになりそうだ。

 トラックでは第2組のレースが始まっていた。雨が激しくなり、レース展開もややスローになった。大きな集団の中、湯澤がやや先行していたが、7000mを超えると中島がサーっと前に上がっていった。

 ラスト1周の鐘が鳴り響く。中島はインに絞って走り、ラスト400mもなんとか粘って5位(30分18秒20)でフィニッシュした。

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