大迫傑「1年ぶりの1万mですけど」圧勝。長距離界で図抜けた存在に (4ページ目)

  • 佐藤 俊●文 text by Sato Shun photo by AFLO


「マラソンはタメて走るイメージだと思うんですけど、それが1万mや5000mの走りにすごく生きている。ラストスパートの切り替えの部分で、トラックの動きにまた直していかないといけない。そこは今後の課題ですが、マラソンの経験はすごく大きかったですね」

 レースを経験する度に、そしてトレーニングを重ねるごとに着実に成長している。そういう選手でなければ強くはならない。大迫はまさにそういう選手なのだ。

 はたして今後、大迫を超えるような選手が出てくるだろうか―――。

 今回、ライバルたちは日本選手権に勝つために、トレーニングに多くの時間を費やし、しっかりと調整してきた。しかし、それでも勝てなかった。大迫を慌てさせるようなシーンは一度もなかった。

「1年ぶりの1万mだったんですけどね」

 まさに余裕の完全勝利だった。

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