リオ五輪リレー銀メダル4人の今季スタート。最初の記録更新は誰か? (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • 中村博之/PICSPORT●写真 photo by Nakamura Hiroyuki/PICSPORT

 ほかのリオ五輪の4継メンバーも、山縣亮太(セイコー)は織田記念こそ右足首に違和感が出て欠場したが、桐生とともに出場した3月のオーストラリアのサマー・オブ・アスレティックスGPでは、第1レースに追い風1.3mで10秒06を出している。向い風0.1mの第2レースでも桐生を抑えて10秒08で1位と、今季初戦でいきなり10秒0台を連発して好調だった。

 また、シーズン初戦の場所をアメリカにしたケンブリッジ飛鳥(ナイキ)も、レースはすべて追い風参考記録になったものの、4月15日のピュア春季招待で、5.1mの追い風で9秒98、28日のトム・ジョーンズ記念でも追い風3.3mで10秒05を出した。他の2レースも10秒19と10秒14で順調な仕上がりをみせている。

 このあと5月には13日のダイヤモンドリーグ上海で桐生とケンブリッジが100mに出場し、21日のゴールデングランプリ川崎ではケンブリッジと山縣が100mで対決する予定だ。

 土江コーチが「10秒00の壁というのはないと思うし、9秒台は出ます。それをどこでどう出すかという問題は本来なら過ぎているはずのもので、ロンドンの世界選手権では世界の選手とも戦えるレベルにあると思う」というように、これから海外の強豪と競り合う中で9秒台が出る可能性も高い。その力を3人は持っている。

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