「山の神」から「マラソンの神」へ。神野大地が明かすデビューの戦略 (2ページ目)

  • 酒井政人●文 text by Sakai Masato

 初マラソンとなる福岡国際のターゲットも明確だ。神野は「現実的な目標は2時間8分59秒ですけど、初マラソンで日本記録(2時間6分16秒)を出したいという気持ちもあります」と話す。高岡寿成(2002年シカゴマラソン)以来となる記録更新を目指し、チーム練習に加え、自分なりのメニューもこなしていきたいと語る。

「コニカミノルタのマラソン練習を確実にこなしていけば、2時間10分切りは達成できるでしょう。そこから、いかに自分で『プラスα』ができるかですね。覚悟を決めて、他の選手に差をつける何かを積み重ねていくことが重要だと思っています」

 まだ提案段階だというが、神野はマラソントレーニングの「プラスα」についても具体的な内容を教えてくれた。

「ポイント練習をする翌日(火曜日と金曜日)は、朝練習が合同走になっていて13km弱を走るんです。その後に10km走ろうかなと思っています。ダウンジョッグを10kmするという感覚ですね。それぐらいで疲労がたまっている人間はマラソンなんか走れないと思うので。両日は午後練習のジョッグも20kmに増やしたい。そうすることで朝と午後を合わせて42kmは走ることになります。

 また、フィジカルトレーニングで限界まで追い込むことも考えています。たとえば、ランジスクワット20回を10秒レストで30~40分間繰り返すようなメニューです。終わったら立てないくらいの強い負荷をかけることで脚筋力を鍛えるだけでなく、マラソンできつくなったときもフィジカルトレーニングの方がきつかったと思えるようにする狙いもあります」

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