女子マラソンの新星たちは、世界陸上で「日本の自信」を取り戻せるか (5ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by PHOTO KISHIMOTO

 日本勢がメダルの常連だったころは、選考レースでの好結果がそのまま選手たちの自信につながり、本番でも結果を残せていた。ところが近年は、アフリカ勢の強さがクローズアップされる上に日本がメダルから遠ざかっていることで、選手たちも国内レースでの結果を自信に変えられていないように見える。1回の経験で自信を持つことは難しいかもしれないが、自分が残した結果への信頼感をより高めることが、本番で結果を出すための重要なキーポイントになるはずだ。

 清田も名古屋の走りを再現できれば、世界選手権での入賞も見えてくる。また、重友はまだ完璧な練習ができていない中での復活劇だっただけに、ここからどう仕上げていくかが課題になる。12年ロンドン五輪では、故障の影響もあって79位と惨敗した。今回の世界選手権がロンドン開催ということもあり、メディアは「リベンジの大会」と言うだろう。それでも重友には、リベンジではなく「新たな大会」という気持ちで臨んでほしいと思う。

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