駅伝文化を学んだニャイロを中心に、山梨学院大は往路で勝負を決める (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo Tamura Sho/AFLO SPORT

 ところが12月29日の区間エントリーでは上田を5区に回し、1区には伊藤淑記(4年)を入れてきた。さらに3区には出雲5区で3位になり、全日本では6区5位、上尾ハーフでも1時間03分01秒を出して勢いに乗っている永戸聖(2年)を入れて、4区は藤田義貴(2年)を配してきた。

 とはいえ、前回1区を走った1万m28分26秒70を持つ佐藤が補欠になっているのを見れば、メンバー変更で彼を1区に起用して、前回の雪辱を期待しているとも考えられる。さらに距離が長くなって重要性が高くなった4区も、出雲2区で3位、全日本3区で3位になっている、秦将吾(4年)に変更する可能性が高い。それを考えれば上田監督は2区ニャイロの走力を生かした4区までの勝負だけではなく、5区でも勝負をかける構えなのだ。

 山学大にとっては、1区の佐藤がきっちりと力通りの走りをして、ニャイロにつなげることと、5区の上田がどのような走りをするかが、往路の勝負のカギとなる。

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