【箱根駅伝】打倒・青学大に燃える東洋大
「唯一の作戦は先手必勝」

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by Toshihiro Kitagawa/AFLO

「復路は気候にもよりますが、風が強いとか寒くて雪が降っているなかでタイム差があると相当きつくなる。序盤の6区と7区が重要になると思います。各大学を見ると層が厚いという学校は少なくて、一番安定しているのは青学大だと思う。だから、うちもそこにキーパーソンを置かなければいけないと思います」

前回の箱根駅伝で2位だった悔しさを踏まえ、「打倒・青学」を宣言した東洋大の酒井俊幸監督前回の箱根駅伝で2位だった悔しさを踏まえ、「打倒・青学」を宣言した東洋大の酒井俊幸監督 前回は櫻岡が7区を走って区間2位になっているが、そこには酒井監督が「調子を上げてきた」と安堵している主将の橋本や、今季序盤はリオデジャネイロ五輪を狙っていたエース・服部の練習パートナーを務めてスピード強化を図った堀などがいる。その堀は11月の上尾シティハーフでも自己新の1時間03分46秒を出した。

 ただし、5区できっちり勝負をして、それを6区、7区につなげるために絶対に必要なのは、往路の4区まで確実にライバルを視界に捉えられる位置にいなければいけないということだ。青学大の6区には下りのスペシャリストの小野田勇次(2年)がいることを考えれば、そこまでに青学大より前にいることが必要条件になってくる。全日本で早大がやったのと同じように、1区から攻める走りで相手が焦る状況に追い込まなければならない。

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