低評価を覆して箱根を走る上武大。近藤監督は選手のメンタルを磨く (2ページ目)

  • 加藤康博●文 text by Kato Yasuhiro
  • photo by Sportiva


 今季のスローガンは「伝統と革新」。前監督時代に作り上げた良さを引き継ぎながらも、新監督らしく、新たな強化の機軸を打ち出してきた。最も大きな変化は、ペースの速い練習の頻度を減らし、しっかり走り込む時間を増やした点だ。

「ペースの速い練習が多いと、そこについていくのがやっとになってしまい、試合前に選手が疲弊してしまいます。それでは大切なレースで力を発揮できませんし、何より故障のリスクも高くなる。

 中には速いペースの練習をメインにして力を伸ばす選手もいますが、私たちの大学はじっくりやったほうが合っている選手が多いと考え、ベースとなる練習を積み上げ、その合間にペースの速いトレーニングで刺激を入れていくことにしました。単純に練習での走行距離を増やそうというものではなく、練習の割合を変えたということです」

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