湘南国際マラソンに登場する「精密ペースメーカー」が記録更新を支える (3ページ目)

  • text by Sportiva
  • photo by Murakami Shogo

ペースメーカーとして走るのは新鮮だという濱崎武雅さんペースメーカーとして走るのは新鮮だという濱崎武雅さん 鈴木さんが再び走るようになったのも、「スタートラインに立つまでの調整や、精神状態のピークを大会にぴたりと持っていくのが本当にキツイのですが、やりきったあとの達成感が忘れられないというか、またランニングの世界に体を戻したいと思ってしまいました」というのが理由のひとつだ。

 濱崎さんも、「練習を頑張った分だけ返ってくるんです。でもたまに努力が結果には表れず、裏切られますけどね(笑)。ツンデレみたいで"やめないよ!"ってまた挑みたくなってしまうんです」と、ランニングへの愛情を語ってくれた。

 そんなふたりも長距離は経験豊富だが、ペースメーカーとしては新人。濱崎さん曰く「僕はサブ3担当なのですが、一緒に走る集団は運命共同体だと思っています」と言うように、意識は常に後ろに向いているという。

「割り当てられているペースの集団で、息の数とか、足音の数が減ると気がつきます」(濱崎さん)

「呼吸が荒くなってきたり、疲れてくると足音が変わってくるので、そういうのをちゃんと聞いて、ペースが最適なのかなど色々考えながら、本番に向けて練習も走っています」(鈴木さん)

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