【月報・青学陸上部】原監督も自信!駅伝3冠のひとつ目、出雲へ (3ページ目)

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

「小野田、いけー」

 原監督の檄が飛んだ。

 小野田は楽しそうに走っている。頭が左右に振れることもなく、安定している。ラストスパートのスピードも落ちない。

13分46秒93、7位。

 一色恭志が持つ青学記録13分39秒65には及ばないものの自己ベストを10秒も縮める見事なタイムだった。

「小野田、出雲のメンバーに登録しておけばよかったなぁ(笑)」

 原監督の表情が笑顔で弾けている。

 さらに原監督が期待している森田歩希(ほまれ/2年)が13分58秒18と7月の世田谷記録会で高校1年以来、5年ぶりに更新した自己ベストをさらに14秒も縮めた。

 出雲組では下田が13分53秒96で自己ベストを更新し、田村も13分54秒17で13分台を出した。流して走った一色、鈴木、茂木亮太、安藤悠哉も14分10秒内にまとめ、好調を維持している。出雲駅伝に登録していない2年生が奮闘したが、今後の全日本大学駅伝、箱根駅伝を考えると非常に明るい材料になった。

「これで出雲を走るメンバーの目星がついたね。十分戦えると思うし、楽しみだよ。しかも、これでうちは13分台が13人になった。小野田はよかったなぁ。あいつは俺みたいなタイプ。夏合宿はてれんこてれんこして、秋の駅伝シーズンになったら走る。森田もすごくいいし、まだまだ伸びるね、うちは」

 原監督は、また満足そうに微笑んだ。

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