2016.09.29

【月報・青学陸上部】2つの寮の
シビアな格差。強さの秘密がここに

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

 原監督が選手に激励の声をかける。

 大学生の記録では14分10秒以内がトップレベルと言われており、いかにそのレベルの選手を揃えるかが駅伝に勝つために重要なキーとなっている。

 4200mを越えると田村和、茂木、下田の3人が抜け出た。後続との距離が少し開き、誰もついてこない。トップ争いは完全に3人に絞られた。残り200m、田村和、茂木、下田とつづいた。そのままフィニッシュかと思った瞬間、茂木が得意のスピードを活かして田村和を差した。

「13分59秒5!」

 14分を切るタイムでトップ。トラックでのスピードが持ち味な茂木が最後に本領を発揮した形だ。

 田村和は、悔しさを爆発させた。

「いやぁー、ここから新たな勝ちパターンを生み出そうとして、残り1000mでバーンといったけど最後、茂木さん、マジで恐いっす」

 茂木はニコニコしている。

 御嶽合宿では全日本インカレに向けて2人で練習をこなしていた。先輩後輩だが冗談を言い合い、楽しそうに調整していた。大会では田村和が6位に入賞し、茂木は13位に終わったが、今回の結果でその悔しさを少しは晴らすことができたことだろう。

 今回の学内TTの結果を見てみると、いくつかうれしい発見があった。キャプテンの安藤が5位(14分2秒6)で自分の走りを取り戻してきたこと。そして、御嶽合宿と妙高高原合宿ではそれほど目立たなかったが、富田が6位(14分3秒2)に入り、いい走りを見せてくれたことである。