【月報・青学陸上部】夏合宿に同行。どんな練習を消化しているのか? (5ページ目)

  • 佐藤 俊●文・写真 text & photo by Sato Shun

  選手の走りを後ろから見ているとそのことがよく分かる。体幹がしっかりしている選手は頭の先から爪先まで芯が通ったようにフォームにブレがない。だが、遅れていく選手は肩や頭が横揺れし、喘ぎながら走っている感じだ。青学では佐藤をはじめ、数名のトレーナーが帯同し、フォームのチェックをして選手にアドバイスをしたり、体のケアを行なっている。後方支援もかなり充実しているのだ。

 計測ポイントでは3人のマネージャーがストップウオッチを持ち、伊藤がシートにタイムを記入する。シートには練習メニューとスタート時間、天候、気温、湿度、風向き、練習メニュー、グループ分けされた名前が書き込まれており、周回数とラップが記入できるようになっている。練習後は脈も記入する。また、遅れた選手は欄外に書かれ、そのラップも記入される。

「記入したシートは全選手とLINEで繋がっているので、そこで共有して見られるようになっています。毎年、ほぼ同じ時期に同じ練習をしているので、これを見て、昨年と比較して全体的にも個人的にもどうなのか、分かります。合宿ではこのデータを見て、感じたことを選手は反省書に書かないといけないですし、自分が走った練習の結果を練習日誌にも書かないといけないので、みんなチェックしています」

 常に自分がどういう状態なのかを把握し、それを各自ジョグなど自分のトレーニングに反映させていく。自己管理を徹底するのはアスリートの基本だが、青学に「学生だから」という甘えはない。

 競技場では選手がフィニッシュし、軽くクールダウンを始めていた。

「もっと走れます。もっと走りたいです」

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