200m日本新の福島千里に聞く「3度目の五輪、リオで何を狙うのか」 (4ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

 これで不安もなくなったのでは、という質問には「私は気持ちが弱いから、多分不安がなくなることはないです。でも不安がありながらも、それをコントロールしてできるという自信は、今回の大会でつかめたと思う」と苦笑する。そしてリオデジャネイロ五輪へ向けてはこう語る。

「3度目の正直という言葉があるので、今度は結果にこだわっていきたいですね。実際に今、11秒1台とか0台を出せる力があるかどうかはわからないけど、(自分の中での)速いタイムを出せれば悪い結果にはならないと思っています。まずは速く走れるようにトレーニングをしていきたいですね。でも自己新を出しただけでは世界で戦うには足りないし、それはただの通過点だと思うから、狙うのは大幅更新です。まずは決勝進出をかけた争いの中に、少しでも参加できるような段階までいければいいと思います」

 昨年の世界選手権の準決勝通過最低ラインは100mが10秒97で、200mは22秒53だった。五輪になればレベルはそれより上がるかもしれないが、準決勝で勝負に絡み「もしかしたら」という状況まで持ち込むためには、100mの11秒0台前半。200mは福島が今回の決勝で目標にしたという22秒中盤のタイムは必要になる。

 このあと彼女は7月3日に韓国で行なわれる、日中韓三カ国交流陸上と10日に行なわれる大阪選手権の4×100mリレーを走り、リレーの五輪出場を可能にするための記録に挑戦する。そしてその後は、リオでの自己記録大幅更新のための準備に入る。

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