男子リレー4×100m、リオでメダルを獲る「最強のオーダー」はどれか (3ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

 また現地で高瀬が調子を上げてくれば、彼を3走にして桐生と飯塚、ケンブリッジのうち状態のいい選手を2走と4走に起用することもでき、藤光をスーパーサブとして控えさせることもできる。

 これまでは誰かしら故障を抱える選手が出てオーダー編成に苦労するところもあったが、今回の場合はたとえ誰かひとりが痛んだとしても、遜色のない力を持ったオーダーを組めるところが、他国と比較しても有利だといえるだろう。また100mと200mを兼ねる選手がいないことで、しっかり休養を取れるというプラス要素もある。

 そんな日本チームがまず目標にするのは、昨年の世界選手権で3走に9秒99の蘇炳添、4走に10秒00の張培萌を擁して銀メダルを獲得した中国だ。中国を破り、彼らが世界選手権の予選で出した37秒92の記録を塗り替えて、アジア記録を奪還する。それができればメダルはぐんと近づいてくる。2020年の東京五輪での活躍を見据える上でもこれくらいの結果は必要不可欠だろう。

 7月後半からの合宿でリレー練習が始まり、そこである程度のオーダーも決まるが、選手たちの目標ももちろん、37秒台の記録とリオ五輪のメダル獲得だ。それができる戦力が整っただけに、期待が大きくなってきた。

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