男子リレー4×100m、リオでメダルを獲る「最強のオーダー」はどれか (2ページ目)

  • 折山淑美●取材・文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

 もちろんその柱となるのは桐生だろう。日本選手権の決勝では痙攣が起きたために3位に終わったが、高校時代からリレーになると抜群に力を発揮する。「リレーは大好きなんです。やるなら3走か4走。3走とか4走だと、他の選手が走っている間もドキドキするから面白い」と笑顔で語っている。

 そんな桐生を中心にして、多彩なオーダーを組めるのが今回の日本チームの長所である。1走は12年ロンドン五輪で走った山縣か、昨年の世界選手権ではケガがなければ走る予定だった高瀬が有力だろう。

 高速でコーナーを走る3走は技術も必要で、それまではあまりわからなかった他国の選手との差や状況も目に入りやすいだけに、精神面でのプレッシャーもかかるところだ。ここには13年世界選手権で走っている高瀬と、14年世界リレーで走った桐生。さらにはケンブリッジも、13年東アジア大会では3走を務めているなど候補が多い。

 飯塚は12年ロンドン五輪と13年世界選手権は4走を務めているが、現在の走力ならエースが走る2走でも十分通用し、元々200mが専門でトップスピードが持続するケンブリッジも適任者のひとりだ。さらに藤光も09年世界選手権からメンバー入りしていて経験豊富で、体調さえ万全になれば1走以外はどこでも任せられる技術と走力を持っている選手だ。

 ただそんな中で、今シーズンのこれまでの状態を見た限りでは、有力なのは山縣が1走で2走は飯塚かケンブリッジ、3走が桐生かケンブリッジ、4走は桐生か飯塚というオーダーだろう。

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