【箱根駅伝】優勝候補の青学大、勝負のカギを握る5区の走り (5ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

 もし往路が競り合いになっても、6区には前回区間2位の59分11秒で走った村井駿(3年)が控えている。さらに「うちは7区と8区には自信を持っている」と原監督。7区にはこれまで3年連続で同区間を走り、前回は設楽悠太(東洋大)が持つ区間記録に8秒まで迫った小椋裕介(4年)がおり、枚数の足らない他大学が手薄になる8区にも28分台の選手を起用できる強みがある。

 豊富な戦力を持つ青学大にとって、唯一不安材料があるとすれば、故障上がりの神野が、果たして期待通りに走れるかということに尽きるだろう。もしそこに不安があると見るなら、3区までにトップに立って5区の神野に余裕を持たせるために、1区に出雲で1区を試した小椋を入れ、久保田を3区に回して確実に首位を奪う作戦もあり得る。重要区間と考える7区には、田村か下田を回すこともできる。

 復路が終盤まで競り合いになれば、駒大や東洋大もしぶとさを発揮してくるはず。そうさせないためにも、7区、8区で大量リードを奪うことが青学大の必勝法だろう。いずれにしても勝負のカギは、5区神野が握っている。
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