【箱根駅伝】5強のレース戦略と最終メンバーを読む

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • フォート・キシモト●写真 photo by PHOTO KISHIMOTO

 もし久保田が1区ではなく3区に入るなら、復路の8区と10区には11月上旬の世田谷ハーフで1位と2位になっている藤川拓也と田村和希入れてくるだろう。だが久保田が1区なら、主将の藤川を10区での勝負にとっておきたくなるはず。3区に田村を起用し、上り坂のある8区には前回5区を走っている高橋宗司を起用するという策もある。

 6区の村井駿は前回、同区間で1時間01分41秒の区間18位だった。不安はあるが、ライバル校のエースたちにスピード勝負を挑む2区の一色と、1時間18分切りを目標にする5区の神野大地が期待通りの走りをすれば、原監督が「勝ちますよ」と豪語する、そんな展開になってもおかしくない。

 往路勝負に徹する布陣で対抗する5強に加えて、1区に期待の上田健太(1年)、2区は前回の雪辱を誓うエノック・オムワンバ(3年)、3区に日本人エースの井上大仁(4年)を起用する山梨学院大学もトップ争いに絡んでくる可能性がある。

 往路終了時点でどの大学がどれだけ抜け出しているか。熾烈な争いは、最後まで目を離せない。

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