【箱根駅伝】充実の青学大と明大。優勝候補に名乗り! (2ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

 その勢いがチームの結果として出たのが、11月の全日本大学駅伝だった。4人の主力に加えて、復帰した久保田がエース区間の2区を区間3位で走り、秋山も3区を走った。川崎は6区で区間賞を獲得。アンカーの神野が明大の大六野秀畝(4年)のうまいレース運びで逆転されたものの、東洋大を上回る3位でゴール。原監督の「今年はワクワクしていますよ」という言葉が本物であることを証明した。

 12月に入ってからのチームエントリーでは、その構想から川崎が漏れてしまったが、最大の懸念でもあった5区には、エース神野を起用することを決めたという。原監督は「1時間17分50秒を目標にする」と、期待をかけている。

 さらに前回9区区間3位と、信頼の高い主将の藤川が、11月の世田谷ハーフマラソンで、1時間03分03秒の自己新で優勝。1年生の田村和希が1時間03分42秒で2位に、秋山が1時間04分30秒で4位に、安藤悠哉(2年)も1時間04分33秒で5位となり、中村祐紀(1年)も1時間04分38秒とメンバー入りをうかがうまでになった。

 前回4区の山村隼(3年)、5区の高橋宗司(4年)、6区の村井駿(3年)と、全日本7区出場の渡邊心(3年)もエントリーメンバー入り。1万mの上位10名の平均タイムは28分48秒09で、駒大を僅かに上回って出場校中トップとなる。原監督は「うちは復路にも選手が揃っているから、6区を終えた時点で先頭と1分差以内なら勝機もある」と自信を見せた。

 一色、小椋とスピードランナーの久保田が1、2、3区に起用されるだろうが、そこでうまく流れに乗って駒大に追いすがり、5区神野が狙い通りの爆走を見せれば優勝も見えてきそうだ。

 青学大とともに台風の目になりそうなのが、"最強世代"が4年生になった明大だ。11月の全日本では、1区17位と出遅れながらも、アンカーで2位に上がる底力を見せている。

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