【駅伝】駒大4連覇。エースの1区起用は箱根にも影響 (4ページ目)

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • 中村博之●写真 photo by Nakamura Hiroyuki

 ただ今回、大八木監督がとった村山1区起用は、そんなライバル校にとって大きな煙幕を張ったことにもなった。彼が完調で、なおかつ弟の紘太も1区に起用されれば、ふたりで引っ張りあって5km14分15秒前後のハイペースになることも考えられる。ハーフマラソンに換算すれば佐藤淳史が持つ1時間00分25秒の日本記録に迫るようなペースで突っ走ってしまうことも可能だからだ。

 現時点での学生駅伝界のエースともいえる村山の1区起用を各大学の監督たちが想定するようになれば、当然エース格の選手の1区起用を念頭におかなければならなくなり、それぞれの区間配置構想の幅も狭まってしまうことになる。

 全日本での村山1区起用での勝利は、箱根へ向けて、ライバル校の監督たちの心の中に疑心暗鬼をジワリとしみ込ませる先制攻撃だったともいえる。

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