【箱根駅伝】日体大、東洋大、駒大の「3強」を崩すダークホースはどこだ

  • 折山淑美●文 text by Oriyama Toshimi
  • photo by PHOTO KISHIMOTO

注目大学はどう戦うか(1)

 90回記念大会で23校が出場する今回の箱根駅伝。戦前の前評判では、出雲駅伝と全日本大学駅伝を制して箱根で同校初の3冠を狙う駒澤大学と、層の厚さをどこもが警戒する東洋大学、そして前回の覇者で服部翔大(4年)というエースを持つ日本体育大学が3強を形成すると見られている。

 だが、他の大学も指をくわえて見ている訳にはいかない。3強の一角を崩すことを大きな目標にして、「隙あらば優勝も」と密かに狙うチームもある。その筆頭が早稲田大学だ。

早稲田大学のエース大迫傑。今回が最後の箱根駅伝となる早稲田大学のエース大迫傑。今回が最後の箱根駅伝となる「うちの層が薄いのは伝統のようなものですから」と苦笑する渡辺康幸監督だが、自信を持っているのは、学生ナンバーワンランナーの大迫傑(4年)とともに、5区の山本修平(3年)という武器を持っているからだ。

 総合5位に終わった前回の箱根駅伝、山本は本調子といえる状態ではなかったが、区間賞の服部に2分17秒遅れる1時間22分52秒で区間3位。日体大には2分35秒離される1時間22分の往路2位でゴールした。その疲労を引きずって、春のシーズンは調子が上がらなかったが、夏以降は徐々に復調し、11月の全日本では「状況を見て確実に走れた」と、4区区間3位の走りに手応えを感じている。上り調子で本番を迎えられそうな状況だ。

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