【続・東京マラソンへの道】中島彩「東京マラソンまであと3ヵ月!」 (2ページ目)

  • 中島彩●文・写真 text & photo by Nakajima Aya photo by Kiyasu

 さらに今年9月、東京オリンピック2020の招致が決定したときに日本中が沸いた「未来へのパワー(希望・夢)」にも、ものすごく影響を受けました。「走るフリーアナウンサー」として、そのパワーを何か復興に役立てたいと思ったのです。どんな形でみなさんにお伝えできるか分かりませんが、まずは近々、陸前高田に行こうと思います。そこで受け取った新たな想いを、東京マラソン2014をチャリティランナーとして走ることで多くの方に伝えられたらと思っています。

前回の東京マラソンでは、背中に「東北を、全国を、笑顔にできる42.195km」と書いて走りました!前回の東京マラソンでは、背中に「東北を、全国を、笑顔にできる42.195km」と書いて走りました!☆目的はタイムではなく、参加者全員との触れ合い

 マラソンを本格的に始めて2年以上経つと、仲間のランナーから「次回の東京マラソンは、サブ4(4時間以内)で走れるんじゃない?」と言われることがあります。前回、東京マラソン2013での私のタイムは、4時間45分47秒――。「サブ4」は市民ランナーの多くが憧れるタイムなので、「私もいつかは......」と思うのですが、まずは一歩一歩、地道にタイムを縮めることが先決。目標を聞かれれば、前回達成できなかった「サブ4.5(4時間30分以内)」ということになるでしょうか。

 ただ、タイムを意識するあまりに、「記録で頭の中がいっぱいになりたくない」という思いもあるのです。というのも以前、自己記録を狙って走ったランナーの知人が、フィニッシュしたあとに、「沿道で応援してくれた人の様子など、ほとんど覚えていない」と言っていたからです。市民ランナーにも様々なタイプがいますし、何より記録をメインで走るランナーの方も多くいらっしゃいます。でも、私は「プロのランナーじゃない」という思いが強く、大会を通じてランナーたちと一緒になって楽しみたいし、沿道の方々ともかかわりを持ちながら走りたいのです。

 いろいろな考え方があると思うのですが、私はこう考えています。マラソン大会の主役は、オリンピックなら代表選手、箱根駅伝なら学生選手。エリートランナーだけで走るマラソン大会の主役は、選手だと思います。でも、市民マラソン大会の主役は、私たち「一般ランナー」だけでなく、大会にかかわる「すべての人」だと思っているのです。

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