【続・東京マラソンへの道】中島彩「マラソン完走の近道は、歩くこと?」 (2ページ目)

  • 中島彩●文・写真 text & photo by Nakajima Aya

 また、走りながら食べることが苦手な人には、まずは歩きながら何かを食べるということに、ぜひトライしてほしいです。市民ランナーの方と話していると、「走っていると固形物を食べられない」という意見をよく耳にします。胃や腸が揺れていると、食べ物が入っていかないのだそうです。しかし、それはあまりにももったいない! だってマラソン大会に参加すると、美味しい給食がいっぱい出てくるというのに......。それならば、せめて歩きながら食べる練習から始めてみてはいかがでしょうか。徐々に慣れてくれば、走っていても固形物がノドを通りやすくなると思いますよ。今の時期、私のオススメは、「焼き芋」です! なにより消化が良いですし、炭水化物なのですぐにエネルギーに変わってくれます。しかも、出来たての焼き芋は温かいので、手先の冷たさもカバーしてくれますよ。疲れた身体に甘い焼き芋は、ぴったりだと思います!

秋の景色を楽しみながらこんな格好で歩きました!秋の景色を楽しみながらこんな格好で歩きました!☆ウォーキングは有森裕子さんもオススメ!

 ランニングにハマる以前の私は、走ることに恐怖すら感じていました。「体育の授業じゃないんだから、絶対に無理!」と頑(かたく)なに思っていたのです。しかし、テレビ番組でフルマラソンに挑戦することになったため、走ることを怖がっていた私はまず、歩くことから始めました。そして、それが習慣づいてくると、自然と走れるようになりましたよ! もし、走ることに抵抗のある友人が近くにいたら、ぜひ、「歩くこと」から誘ってみてください。歩くことは抵抗感が少ないので、ランニングが嫌いな方も意外とすんなりOKしてくれますよ!

 マラソン大会に出場したあと、私が積極的に歩くようにしているのは、走ったときに酷使した筋肉を伸ばしてくれるからです。ストレッチの役割をしっかりと果たしてくれるので、身体もリラックスできるのです。また、「早いペースで歩く」ということを普段から練習していると、マラソン大会の本番でも役に立つと思います。マラソン大会は途中、どうしても走っているのがツラいときも訪れます。そんなとき、「早いペースで歩く」という練習をやっていないと、本当に気持ちがだらけてしまって、スピードが落ちてしまうのです。私の場合、例えば1キロ7分ペースだったのが、1キロ12分ペースぐらいになったことも......。しかし、歩くときも早いペースを維持していると、1キロ9分ペースに抑えることもできるのです。早く歩く練習は、マラソンを制限時間内で完走する近道だと思いますよ!

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