【続・東京マラソンへの道】
有森裕子さんに「市民ランナーの素朴な疑問」をぶつけてみました

  • 中島彩●文 text by Nakajima Aya
  • 阿部卓功●写真 photo by Abe Takanori 久慈真史●ヘアメイク Hair & Make by Kuji Masafumi

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中島 最近気づいたのですが、スポルティーバのコラム内で「今週のRUN日記」という練習日記を書くようにしたら、改めて自分のランニングを振り返れるようになったと実感しました。やはり、練習日記というのは市民ランナーの方にもオススメでしょうか?

有森 それはいいことですね。自分のモチベーションになるので、市民ランナーの方も日記を書いたほうがいいと思いますよ。練習日誌の中で特にオススメは、数字をつけること。距離や体重など、数字を記録していると、違いがわかりやすいので楽しくなってくるんです。ただ、上がったとか、下がったとか、一喜一憂はしないほうがいいですよ。大事なのはアベレージ――。数字はむしろ、安定しているほうがいい。また、調子が良いときのデータを知っておくことも大切。あと、脈拍を測っておくのも面白いですよ。

中島 脈拍ですか?

有森 そう、脈拍はすごくわかりやすい目安になるんですよ。いつもは脈拍65なのに80に上がっていたら、今日は疲れているんだってこと。それを記録しておくだけで、休む目安になるでしょ? まずは朝一番の安静時の脈拍を測って、データとして残しておいたほうがいいでしょうね。それが自分のバロメーターになるから。

中島 たしかに今、自分がどのぐらい疲れているのかわからないです。それも悩みですね。

有森 それなら脈拍を測るのが一番いいですよ。

中島 あと、おうかがいしたかったのは、2年も走っていると日々のランニングに飽きてしまうことがあります。そんな人にオススメの練習ってありますか?

有森 やっぱり今は山歩きとか、トライアスロンかな。トライアスロンならランの練習に飽きても、水泳と自転車があるから気分転換になると思います。

中島 日々の練習についてですが、私はずっと同じシューズで練習しているんです。それって大丈夫でしょうか?

有森 シューズに懲りだすとお金も掛かるから、たくさんは持っていなくてもいいけど、シューズのソール部分はしっかりチェックしておいたほうがいいですよ。

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