平昌で全敗のパラアイスホッケー日本。再起へ待ち受けるイバラ道 (3ページ目)

  • 荒木美晴●取材・文 text by Araki Miharu
  • photo by Photo Service One/Uehara Yoshiharu

 来年の春、世界のトップが集まる世界選手権Aプールが開かれる。この大会にはBプールから返り咲いた日本も出場し、アメリカやカナダをはじめ、今回のパラリンピック上位チームと対戦する。ここで下位になると、再びBプールに降格することになり、強豪国との差はさらに開いてしまう。それだけは避けたいところだ。

 また今後は、これまでチームがなかった中国の存在も視野に入れなければいけない。次回の冬季パラリンピックは北京が開催地だからだ。中国の情報は今のところ少ないが、08年夏の北京パラリンピックの時がそうであったように、国をあげて選手を集め、チーム強化をすると考えられる。そうなると日本の立ち位置は、いよいよ厳しくなってくる。

 喫緊の課題である「世代交代」を進めながら世界に立ち向かうのは容易ではないが、まずは来年の世界選手権で多くのことを吸収し、平昌でリスタートを切った日本復活の足がかりになることを願っている。

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