ブラインドサッカーの新たな国際大会が日本で初開催。初代王者は? (3ページ目)

  • 星野恭子●取材・文 text by Hoshino Kyoko
  • photo by Sho Tamura/AFLO SPORT

 日本は昨年12月、初制覇を目指して臨んだアジア選手権で、まさかの5位に終わり、世界選手権の出場権を逃がした。それだけに、このグランプリ大会は国内で強豪国と戦える貴重な機会となる。

 高田監督はアジア選手権の反省を踏まえたうえで、「目指すサッカー自体が変化しているし、選手もプレーモデルに対応しつつある。(今大会は)全部勝つつもりで頑張りたい」と、今大会での目標を話すとともに、「2020年に向けて日本代表がどういう道に進もうとしているのか、まだ道の途中なので、今大会を『点』で見ながらも、日本代表がこの先どうなっていくのか『線』でも見て、選手の成長を見てほしい」と進化の途中であることを強調する。

 北澤会長は、攻撃的サッカーはリスクもあり、勇気を伴うものであるとし、「アジア選手権での敗退が注目されていましたが、日本は(自分たちの)サッカーを変えた。今大会では以前とは違う日本代表が見られるのではと期待している」とエールを送る。

 ブラインドサッカーは昨年から、ルール変更によりゴールマウスが以前(縦2mx横3m)より大きなサイズ(縦2.14m×横3.66m)になった。得点の可能性が広がった分、守備の負担も増えた。日本代表の守護神として、今年で10年目になるゴールキーパー佐藤大介は、「以前よりボール1個分強ほどの違いがあり、『このコースも入ってしまうんだ』と最初は戸惑いがあった」と明かす。

 だが、対策を講じるなかで、「以前よりも足の運びや向き、体の状態などキーパーとしての基本動作への意識が高まり、トレーニングによって技術も上がっている」という。

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