ザンビアで武者修行。視覚障害者柔道で東京のメダルを目指す半谷静香 (5ページ目)

  • 荒木美晴●取材・文 text by Araki Miharu
  • 佐山篤●写真 photo by Sayama Atsushi

 半谷は、初めて出場したパラリンピックはロンドン大会で、成績は7位(女子52kg級)。その前の北京大会は、出場内定を受けたが、のちにIBSAの障がい者認定を受けていないという理由で取り消された。昨年のリオパラリンピックは第一補欠だったが、ロシアの国家ぐるみのドーピング問題で大会2週間前に繰り上げ出場が決まり、わずかな調整期間ながら、5位入賞を果たした。

 半谷にとって何かとハプニングが多いパラリンピックだが、今、東京への思いにブレはない。仲元コーチが「巧い柔道家ではなく、強い柔道家になれ」と言うように、追求するのは「確実に一本を取る柔道」だ。そのゴールに向け、今後はパワーの礎(いしずえ)となる下半身と体幹の強化に励み、一般の大会にも積極的にエントリーする予定だ。

「柔道家として、世界に挑戦できることがすごくうれしいです。東京パラリンピックで表彰台に乗り、そのメダルを持ってザンビアのみんなに会いに行く。それが今の目標です」

 仲元コーチと二人三脚で歩みを進める半谷。これからの彼女の柔道に、注目していきたい。

 週刊ヤングジャンプ×Sportiva共同編集
「東京2020 パラリンピックジャンプ vol.1
好評発売中!

詳しくはこちら>>

5 / 5

関連記事

キーワード

このページのトップに戻る