車いすマラソン土田和歌子が
トライアスロンでも優勝。東京はどうする?

  • 星野恭子●取材・文 text by Hoshino Kyoko
  • photo by YUTAKA/AFLO SPORT

 プールとは異なる海(オープンウォーター)での泳ぎに課題を感じたスイムは、ナショナルチームの強化スタッフの指導のもと国内の海で練習するなど、短い期間のなか、できうる準備を積んだ。そうして臨んだ横浜大会には土田を含め5選手がエントリー。レース前は、「(4月の)アジア選手権の出場は私1人だったので、今回は他選手の胸を借りながら、今の自分の力を確認したい」と話していたが、課題にしていたスイムは5選手中4位とはいえ、想定以上のタイムで完泳しポテンシャルの高さを示した。

 陸に上がれば、「気持ちは楽」。バイクもランも最速タイムで他を圧倒し、最後は2位に1分以上の差をつけ、ガッツポーズでフィニッシュラインに飛び込んだ。「スタート前は不安だったけれど、もう少し泳力がつけば(今後も)チャレンジできるかな」と手応えを口にした。

 日本トライアスロン連合パラリンピック対策チームの富川理充(まさみつ)リーダーは、「スイムをあがった時点で、いけると思った。世界経験豊富な土田選手の競技姿勢や意識は他選手にもいい刺激になっている」と、土田のトライアスロン挑戦を歓迎する。

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