コートに帰ってきた国枝慎吾
「東京パラより、まずグランドスラム」

  • 荒木美晴●取材・文・写真 text&photo by Araki Miharu

―― 世界の勢力図を客観的に見られるようになって、何を感じますか?

国枝 そうですね、やっぱり(ゴードン・)リード、(ヨアキム・)ジェラード、アルフィー(・ヒューイット)、グスタボ(・フェルナンデス)の4人がやっぱり実力的には上がっていると思います。一番注目しているのは、リード。間違いなく一番いいテニスをしています。数年前は若さゆえの粗削り感がありましたが、エラーも減ってきています。ボールの伸びと、流れのある動きもいい。ネットで仕留めるという形が一番うまい選手だと思います。消耗も少ないと思いますし、一番楽に打っているように見える。そのへんが理想的ですね。

―― 男子の世界のトップ8はほぼ固定の状況。そこに入っていく可能性は。

国枝 今は誰が勝ってもおかしくないような状態になっているので、逆にチャンスは十分あると思っています。1年半くらい前は、僕がカモにしていた人たちばっかりなので、そのへんはある意味、復帰して自分がどれだけいい状態だったらできるのかを見つけたいと思いますね。まぁ、首を洗って待っとけ、っていうところですかね(笑)。 いや、ビックマウスはまだ早いか(笑)。

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