始めて8カ月で準優勝。女子車いすテニスに突如現れた大谷桃子とは? (4ページ目)

  • 荒木美晴●取材・文・写真 text&photo by Araki Miharu

 車いすテニスを始めた当初から、上地と対戦することを待ち望んでいた大谷。それを実際に経験し、「次元が違うというか、脅威に感じました」と素直な感想を吐露する。一方の上地も、「球の伸びが違うし、甘い球は打てないという印象」と大谷との初対戦を振り返る。さらに上地は「日本マスターズはこの優勝で9連覇となりましたが、これまでで今回が一番危なかったと思います。第1セットを取られていたら、どうなっていたかわからなかったですね」と話し、大谷の健闘を称えた。

 もちろん実際は、スコア以上に実力差が透けて見えた。チェアワークはいわずもがな、上地の多彩なショットやゲーム展開を読む力、技の引き出しの多さは、上地が主戦場とする世界でもトップクラスだ。大谷にとって、そのすごさを肌で感じたこと自体が大きな収穫になり、同じ"世界"を目指すうえで、上地の存在は何より競技活動の大きなモチベーションになる。

「今日、上地選手と対戦できて本当によかったです」

 大谷のその言葉に実感がこもる。

 大谷は上地、田中とともに日本スポーツ振興センターが推進する次世代ターゲットスポーツの育成・強化事業のメンバーに選出されており、来年1月にはオーストラリアの国際大会に出場予定だ。新たな扉を開け、どう変化していくのか。大谷の今後の4年間に注目したい。

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