【女子パラスイマー】エリー・コール&一ノ瀬メイが語る、東京への挑戦 (2ページ目)

  • 瀬長あすか●取材・文 text by Senaga Asuka
  • 五十嵐和博●写真(インタビュー) photo by Igarashi Kazuhiro,photo by Getty Images

一ノ瀬 すごいなぁ。私は本当に緊張していて......。自分でも把握できないような緊張と不安で自分の身体じゃないみたいでした。ずっとパラリンピックに出場することが目標だったというのもあって、レースの初日はこの舞台に立っていることすらよくわからず、地に足が着いていない状態で。でも、私は8種目にエントリーしていたので、レースを重ねるごとに少しは自分をコントロールできるようになったかな。

エリー 北京、ロンドンも出場したから言えるのだけど、リオは観客もすごかった。

一ノ瀬 本当は、スタート台に立って笛が鳴るまで会場は静かでなければならないんですけど、みんなが『わぁ』って声を出すから、スタートが何回もやり直しになってしまって。それくらい歓声がすごかったです。今までこんなに応援されたことがなかったので、なんというか戸惑いもありました。

エリー やはり印象深いのは、4年前に経験したロンドンパラリンピック。あの会場の雰囲気ったら、本当に素晴らしくて。プールを囲んでスタンドがぐるっと一周していたから、歓声がすごく響いていたんです。今回のリオでは客席のスタンドは片側だけだったけれど、ロンドンに負けないくらいの大歓声を感じましたね。そんななか金メダルを獲ることができ、表彰台では思わず涙が出ました。

一ノ瀬 エリーさんや1位の選手が表彰台に上っている姿は、すごくかっこよかったです。今回、私は決勝進出を目標にしていたんですけど、達成できず、すごく悔しい思いをしました。表彰台は自分も立ちたい場所なので、自分がそこに立てなかった悔しさもあったんですけど......。ただただかっこいいなって。自分も強くなってあんな風になりたいなと思いました。

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