大分国際車いすマラソン優勝の佐藤友祈、「東京では金メダル獲ります」 (4ページ目)

  • 星野恭子●取材・文 text by Hoshino Kyoko
  • 越智貴雄●写真 photo by Ochi Takao

 順調に成長した佐藤は9月、4年越しの夢だったリオパラリンピックで400mと1500mの2種目出場を実現。しかも、両レースとも世界王者マーティン・レイモンド(アメリカ)に食らいつき、銀メダルを獲得した。松永はレース前に授けた戦略通りに走った愛弟子のレースを、「(金メダルの)マーティンとの力の差を除けば、100点のレース」と評価する。

 それでも佐藤は、「金メダルを目指していたので、今でもレースを振り返ると悔しさがこみ上げる」と唇を噛む。「実は、明後日(11月1日)はパラリンピックを目指して初めてレーサー(競技用車いす)に乗った日から、丸4年になるんです。この4年でリオへの夢は叶いましたが、最初の2年は何をどうしていいか分からない自己流の練習でした。でも、次の4年間はもっと中身の濃いものにできると思う。東京では金メダルを獲ります」と意気込みを語る。

 まずは、栄養士と松永の指導のもと体を絞り、「一から仕切り直す」という佐藤。その第一歩となった"オーイタ"での優勝はよい弾みとなったことだろう。4年後の佐藤はどんな成長を見せるのか。今からとても楽しみだ。

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