日本唯一の団体金メダル。ゴールボール女子はリオパラで再び輝くか (4ページ目)

  • 瀬長あすか●取材・文 text by Senaga Asuka
  • photo by AFLO SPORT

 そんな日本にとって、サッカーのペナルティキックと同様に、反則を犯した相手と1対1で勝負できるペナルティスローはとくに得点のチャンスだ。普段から狙い通りのコースに強い球を投げる意識で練習している安達は、合宿で行なう試合でペナルティスローの機会には必ず自分が投げるといい、今回のジャパンパラでも、その決定率の高さを証明してみせた。

「得点のイメージさえ作れれば、自信を持って投げられる。(相手に投げるコースを研究されていて)ゴールボールは点を取るのが難しいスポーツだとつくづく感じるけれど、勝負時にしっかり決められるよう、残りの期間は自分の投球をそのイメージにいかに近づけられるかトライしていきたいです」

 最後の公式戦を終え、市川喬一ヘッドコーチは、「ゼロで抑えることを全体合宿でやってきたので、失点は腹立たしさがある。けれど、これは本番ではない。大会を通し、データを多く取ることができたので、しっかり対策してリオに臨みたい」と力を込めた。

 ロンドンの金メダルはすでに過去のもの。この4年間、いばらの道を歩んできた彼女たちだからこそ、新たなメダルへの思いは強い。ゴールボール女子日本代表は、リオの舞台で再び、強く、美しい輝きを見せてくれるはずだ。

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