【視覚障害者柔道】リオ代表内定。北薗新光が3階級減量で2度目のパラ出場へ

  • 荒木美晴●取材・文 text by Araki Miharu
  • 吉村もと/MAスポーツ●写真 photo by Yoshimura Moto/MA SPORTS

 66kg級は藤本聰(徳島視覚支援学校)が優勝。長年の酷使で両手首にダメージがあるため、トレーニングにブラジリアン柔術を取り入れるなどして寝技を強化。その努力が結果につながった。過去4度のパラリンピックで金メダル3個、銀メダル1個を獲得している藤本は、ロンドン大会は選考会で敗れて出場を逃している。それだけに、リオ出場を確実にし、「ホッとしています」と笑顔を見せた。

 90kg級は4人が出場。北京大会代表の初瀬勇輔(ユニバーサルスタイル)、ロンドン大会代表でアテネ大会では81kg級で銀メダルを獲得した加藤裕司(牛窪道場)、シドニー大会100kg級銅メダリストの松本義和(アイワ松本治療院)と、そうそうたる選手に全勝したのが、昨年の日本選手権の覇者・廣瀬悠(はるか/伊藤忠丸紅鉄鋼)。

 昨年12月に入籍した妻・順子(同、旧姓:三輪)も女子57kg級で優勝し、夫婦そろってリオへの切符を手中にした。終了後は多くの報道陣の前で並んでガッツポーズ。順子は2014年仁川アジアパラ競技大会で銀メダルを獲得しており、リオで目指すは「夫婦でメダル獲得」だ。

 男子100kg超級は、正木健人(エイベックス・グループ・ホールディングス)が相手の棄権による不戦勝。ロンドン大会では日本勢唯一の金メダルを獲得しており、2連覇に期待がかかる。

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